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社内AIに渡す資料はどう選ぶ?AI開発前の5つの準備

「会議室の予約方法は?」「申請書はどこ?」といった社内の質問にAIで答えたい。そんな導入担当者が最初に用意したいのは、正しい答えを確認できる資料です。共有フォルダーを丸ごと渡す前に、使ってよい版、適用条件、見せる相手、更新担当、出典の5つを整理しましょう。プログラミングが分からなくても、普段受ける質問から準備を始められます。

資料を全部渡すと、何が困るのでしょうか

たとえば予約手順のフォルダーに、現行版と去年の版、来月から使う下書きが入っているとします。どれも似た言葉を含むため、質問に合う文章を見つけるだけでは、今日の正しい手順を選べるとは限りません。AIが読みやすい文章で答えても、元にした資料が違えば業務では使えません。

2026年10月14日、Microsoftは散在する資料を整理するSharePointのナレッジベースを発表しました。ナレッジベースとは、回答の材料となる情報をまとめた置き場です。10月19日の確認時点ではFrontier Previewという先行提供で、利用量に応じた課金の有効化などの条件があります。誰でも無料で使える機能として紹介するものではありません。

こうした整理機能を利用するときも、どの内容を正として、誰に見せるかは確認が必要です。以下は公式資料を参考にした準備の提案です。特定サービスの設定手順や、当社で検証した効果を示すものではありません。

AI開発の相談前に、資料ごとの5項目をメモしましょう

最初は「会議室の予約」のように業務を一つ選び、その質問に必要な資料だけを確認します。Microsoftの資料整備ガイドも、公式の情報源、版の管理、担当者や適用日の情報、閲覧権限の整理を勧めています。表計算ソフトや普段の管理表で、次の項目を一行ずつ書くところから始められます。

  • 正しい版:承認済みの現行資料はどれか。旧版や下書きには区別できる印を付け、今の質問への回答対象から外す。保存が必要な旧版を削除する必要はありません。
  • 適用条件:いつから、どの拠点・部署・人に適用するか。ファイルの更新日時だけで判断せず、内容の適用日を確かめる。
  • 見せる相手:全社員向けか、特定の担当者だけか。社内にある資料がすべて全社員向けとは限りません。
  • 更新担当:内容が変わったとき、誰が正しい版を決め、AIが使う情報まで更新を確認するか。
  • 出典:元の文書の場所と、答えが書かれた見出し・ページ。回答を受け取った人が根拠を確認できる形にする。
資料を3つに分ける図。承認済みの現行資料は回答に使い、旧版・下書き・不明な版は確認するまで使わず、閲覧できる人が限られる資料は対象を分けて管理する。権限設定は別途必要。
資料を仕分けるための考え方です。フォルダーを分けるだけで閲覧制限ができるわけではなく、システム側の権限設定と確認も必要です。

元の資料を直せば、AI用のまとめも直るのでしょうか

元資料を直接探して答える方式と、資料から別のまとめページを作る方式では、確認する場所が変わります。後者では、元のファイルだけでなく、作成済みのまとめも点検します。

たとえばSharePoint Knowledge Baseの先行提供版は、公式説明によると、元資料を変更しただけでは作成済みページが自動更新されません。また、元資料を参照元から外しても、そこから取り込んだ説明は残ります。この仕様をすべてのAIへ当てはめず、利用する仕組みごとに反映の条件を確かめてください。

公開範囲も別の確認事項です。同機能では、元資料を開けない人でも、ナレッジベースを閲覧できれば取り込まれた内容を読めます。出典リンクを付けることと、本文を見せてよい相手を制限することは別です。

開発や導入の相談では、「元資料を修正・削除したら、回答や作成済みのまとめのどこまで変わるか」「部署の異動で閲覧権限が変わったら、いつ反映されるか」を質問しましょう。更新が反映される時点と確認する担当者を決めれば、古い答えが残ったときも調べる場所が分かります。

会議室予約の例で、答えを試してみましょう

ここからは説明用の架空例です。実在企業の規程や導入事例ではありません。「本社会議室の予約手順・第3版」は10月1日から全社員に適用し、総務が管理しているとします。第2版は旧版、来月の改定案は未承認です。AIには今の予約方法を聞かれたら第3版を使い、該当する見出しを示してほしい、と整理します。

資料が整ったら、下の3種類の質問を、利用予定のアカウントと試験環境で確かめることを提案します。答えの文章だけでなく、根拠の文書を開いて照合してください。

  • 答えられる質問:「本社の会議室はどう予約する?」→第3版の手順と、根拠の見出しを示す。去年の手順や未承認の改定案を混ぜない。
  • 資料にない質問:「支社の会議室も同じ?」→本社の手順をそのまま当てはめず、確認できないことと問い合わせ先を伝える。
  • 権限がない質問:一般社員の試験アカウントから、総務限定の管理資料の内容を聞く→その内容を回答・要約・引用へ出さない。文書名などの情報も出してよいか、事前に決めて確かめる。

まず、よく聞かれる質問を一つ持ち寄ってください

資料を整理しても、AIの誤りがなくなる保証はありません。読み取れない図や表、資料同士の食い違い、更新の反映待ちが残ることもあります。正しい資料を選んだのに答えが違う場合は、その質問と実際の回答を残し、内容の不足なのか、検索や読み取りの問題なのかを担当者と確認します。

導入相談の準備には、よくある質問、その正解が書かれた資料、見せてよい相手、答えられないときの確認先を用意しましょう。最新版を決められない資料は、先に内容の責任者へ確認します。資料の提供方法も相談し、外部へ共有する承認がない機密情報を、最初から問い合わせフォームへ貼り付けないようにしてください。

ALPHA AGENTの関連サービスページでは、AI導入支援や業務システム開発の内容を確認できます。どの社内質問から始めたいかを整理して相談すると、資料の準備とシステムで確認する範囲を具体化しやすくなります。

参考資料・出典

本文の情報は執筆時点のものです。仕様や提供条件は、リンク先の公式情報もご確認ください。

  1. Microsoft:Introducing a team knowledge base, curated by Copilot and agents(外部サイト)公開日: / 確認日:
  2. Microsoft Learn:Optimizing SharePoint content for Employee Self-Service agents(外部サイト)確認日:
  3. Microsoft Support:Create and update a Knowledge Base with Copilot in SharePoint (preview)(外部サイト)確認日:
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